一歩、村の外に出れば妖がはびこっている。 村を守っているのは、この大陸の守り神が張った結界だけだった。 ―ある日、その結界が突然、消えてしまう。 途端、群れをなしてきた妖を力の波動が救ってくれたが、結界は無いまま。 そんな状況の中、カガミは声に呼ばれ、ふらりと森へと訪れる。 辿り着いた先は、守り神の黒蛇さまが眠っている大樹だった。 誘われるがままに、カガミは口にする。 「−黒蛇さま」 呼べば、大樹から黒蛇さま本人が現れた。 更には、カガミが黒蛇さまの対の神、白蛇さまの生まれ変わりだと言われた。 驚く中、しかしその白蛇さまの神力を使えば、結界を張ることができると言われて、すぐに縋りつくカガミ。 しかし、その結界は一ヶ月しかもたない不完全なものだった。 しかも、それを完全にするためには、カガミが白蛇さまに転生する以外、方法を知らないのだという。 どうにかして、他の方法で結界を張らなければならない。 事情を知った幼馴染二人に協力してもらい、カガミは無事に方法を見つけることができるのだろうか。 |